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魔法の言葉「ノークレーム・ノーリターン」を打ち破る方法を弁護士が解説!

ネットオークションの出品者が商品説明文にこの文言を載せていることは珍しくありません。

しかし、事前に知らされていなかった不具合が、購入後に発覚するといったケースが発生した場合でも、この文言は有効なのでしょうか。

ネットオークションは個人間での売買であるため、トラブルもそれなりに多く、泣き寝入りしないための方法を寺林智栄弁護士に話を聞いてみました。

「ノークレームノーリターン」はそもそも有効なのでしょうか?

オークションでの商品の取引は、売買契約となります。そこで、売買契約のルールが適用されます。

多くの場合、出品されるのは、中古品のことが多いでしょう。
中古品それ自体は世の中に一つしかないもので、一個一個状態が違います。
ですから、そのものを引き渡すしかなく、たとえ傷がついていたとしても、原則としてクレーム処理する必要はありません。
したがって、「ノークレームノーリターン」は、原則として問題ありません。

「ノークレームノーリターン」が無効と認められるケースはどういったものでしょうか?

商品説明欄にはなかった傷やシミがついていたなど、予告されていた品物の状態と現物があまりに違い、かつ、それを出品者がわかっていた場合、わからなくてもわからなかったことについて不注意があったような場合には、クレーム処理をする必要があります。

「ノークレームノーリターン」の主張はできません。

これを「瑕疵担保責任」といいます。
そして、自身の持ち物を出品する場合には、通常、傷やシミを分からなかったなどということはないでしょうから、多くの場合、クレーム処理する(返品に応じる、代金を返還する)必要があると思います。

取材協力弁護士  寺林智栄 ともえ法律事務所 事務所Facebook Blog
東京弁護士会所属。様々な会務活動をこなしながら刑事事件や離婚問題、労働問題、借金問題、詐欺、不当請求などに取り組んでいます。一人でも多くの方々の悩みの解決のために邁進中。

ライター 大田タケル Twitter Blog

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