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「別れるなら貴方を殺して、自分も死ぬ!」ーーこの発言、法律上問題ないの?

もしも「別れ話の際に言われたら面倒なセリフランキング」があったら、間違いなくトップにはいるだろうこのセリフ。
これが原因で中々別れることが出来ないという人も少なくないようだが、果たしてこのセリフ、法律上問題ないのだろうか。
ちなみにこの他、自殺や自傷行為をほのめかしたり、今までの都合が悪い行為を、知られたくない相手、例えば親に報告する、という使われ方もあるようだ。
今回は広尾総合法律事務所の代表 桐生貴央弁護士に、この問題について寄稿して頂いた。

「別れるなら自殺してやる」は脅迫罪にはならない!

別れ話の際に、自殺をほのめかされたり、過去のことをバラすといわれたりと、地雷男(女)に絡んだおかげで、別れるに別れられない男女もいると聞き及びますが、果たして、このような行為が「脅迫」罪となるでしょうか?
 
「脅迫」罪が成立するためには、「生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知」する必要がありますが、自殺をほのめかされたとしても、自殺するのは地雷男(女)であって、言われた本人に危害は加えられませんから、「脅迫」罪にはなりません。

名誉に関わることをバラす行為は脅迫罪になる可能性あり!

反対に、不倫の別れ話の際に、別れるなら不倫の事実をバラす、などと言われると、その場合には、自分自身の名誉に関わってくるので、「脅迫」罪になる可能性もあります。

その他、「別れるなら金よこせ、よこさないと全部ばらすぞ」などと脅してくる場合には、「脅迫」罪や「恐喝」罪になる可能性があります。

別れ話を巡っては、昔からいろいろな事件が起こっており、中にはストーカー行為等により、刃傷沙汰になったりもしてますので、別れ話をする際には気を付けてください。

執筆  桐生 貴央 事務所HP
横浜弁護士会所属。広尾総合法律事務所代表。契約締結交渉、労働問題、債権回収、倒産処理、事業再生、事業承継、不動産明渡請求等の企業法務、遺言・相続、成年後見、交通事故、その他一般民事事件全般、刑事事件などを幅広く対応。また数々のメディアへの実績や著書もあり。

ライター 大田タケル Twitter Blog

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