HOME > 法律コラム > 「ストーカーは相手がどう感じるかで決まる?結局主観?」と弁護士に聞いてみた!
今月22日、女優の堀北真希さんが俳優の山本耕史さんと入籍したことを発表した。
既にご存じの方も多いだろうが、山本耕史さんの40通にものぼる手紙が実を結んだと報道されている。
しかし、一般的に考えて、40通も手紙を送ること自体、相手によっては怖がるのではないだろうか。
実際に、ネット上では「ほぼストーカー」などという指摘も多く見受けられた。
そこで今回はストーカーの基準を中島宏樹弁護士に伺ってみた。
まずは素朴な疑問から、ストーカーとつきまといの違いを伺った。
「ストーカーとは、同一の者に対して、つきまとい等を繰り返し行うことをいい、つきまとい等がエスカレートするとストーカーとなる、という関係にあります」(中島宏樹弁護士)
つきまとい行為を調べてみると、主に8つの行為が該当するようだ。
(1)つきまとう (2)監視 (3)面談強要 (4)著しく粗野な言動 (5)無言電話 (6)汚物等の送り付け (7)名誉棄損 (8)性的羞恥心の侵害
つまりこれらを繰り返し行うとストーカーと成立ということである。しかし、それ以前にこれらの行為によって相手がどう感じているかという、本人の気持ちがまずは重要だろう。
例えば痴漢もそうであるが、する気がなくても、電車等の揺れによって女性に触れ、その結果女性がそれを痴漢と感じてしまえば、疑いをかけられることになる。セクハラも同様だ。好みの異性からのセクハラであれば、余程の行為でなければセクハラとは感じないのではないだろうか。
つまり痴漢もセクハラもストーカーも共通しているのは全て、相手がどう感じているかということである。
手紙を40通送っても、1通送っても、結局ストーカー行為になるかどうかは相手の主観できまるのであれば、その認定には曖昧な部分があるのではないだろうか。
「相手方の感じ方といった主観的要素のみならず、時間、場所、方法、回数など客観的状況も加味し総合的に判断されることとなります」(中島宏樹弁護士)
「もっとも、相手方の感じ方が重要な判断要素になりますので、平素から人間関係を良好に保っておくことが肝要と思います」(中島宏樹弁護士)
もしも同じことをやる場合、ある程度のリスクを覚悟する必要はあるだろう。