HOME > 法律コラム > 毎日の食事が高塩分・高カロリーで健康被害!こんな理由でも離婚できる?
結婚のために抑えておきたい袋の一つである「胃袋」。
仕事後、真っ直ぐ帰宅してくるかどうかはこれに尽きると断言してもいいのではないだろうか。
そんな胃袋を抑える上で、ご飯が美味しいことは言うまでもなく重要だが、それと同時に栄養価を気にした料理であることも大事なポイントだろう。
美味しかったとしても、偏った栄養を摂取し続ければ、場合によっては健康被害となる可能性も否定出来ない。
では、もしも料理の味付けが健康状態に影響を与えることが明らかな場合、これを離婚理由とすることができるかどうかを小野智彦弁護士に伺ってみた。
「夫の健康状態が悪かったり、夫が糖尿病や高血圧だったりすると、当然に高塩分や高カロリーの食事は控えなければなりません」(小野智彦弁護士)
「夫の健康管理も妻の仕事と考えれば、妻は料理の味付けを変えなければなりません。これは、夫の病気の状況によりけりなのだと思います」(小野智彦弁護士)
言うまでもないが、これはお互い様である。夫は妻を、妻は夫を、お互いがお互いの健康を気遣ってあげる必要がある。
「いくら妻が料理の味付けに気を使っていたとしても、外で高塩分や高カロリーの食事をされてしまっては、努力の意味がありません」(小野智彦弁護士)
「しかしながら、夫が病院に通い、医師の指導のもと、食事療法などによって治療をし、その協力を妻にも仰いでいるにもかかわらず、敢えてそのような協力を怠り、夫の病状が悪化することを分かっていながら、味付けを変えない、というような状況があれば、夫婦関係の信頼関係は破綻しているとしか言いようがなく、離婚理由になるものと考えます」(小野智彦弁護士)
妻の献身的なサポートがあっても、肝心の夫が不健康な食事をしてしまっている場合はともかく、夫自身が懸命に努力をし、更に妻に協力を仰いでおきながら、妻が非協力的だった場合は、離婚となる可能性があるとのこと。
料理の腕をあげれば、気になる異性の胃袋をつかむことに成功するかもしれない。
しかし掴んだ後、その関係性が継続的になるかどうかは、味が美味しいだけでなく、健康的かどうかも重要ではないだろうか。
初めて食べる手料理は、その辺りを見てみることもオススメしたい。