HOME > 法律コラム > 兄の学費は親負担、弟は奨学金で自己負担。兄に返済を負担させる方法とは?
Q&AサイトのOKWAVEで「奨学金は自分が払わないといけないですか?」というタイトルで質問が投稿された。
投稿内容によると、質問者には現在公務員の兄がおり、親の負担で私立の高校と大学を出たとのこと。
それに対して質問者は、奨学金を借りて公立の高校・国立の大学に進学。つまり私立だった兄とは違い、自分は比較的学費がかからない国公立で、しかも学費を自己負担させられることに納得がいかない、奨学金の一部を兄に負担させることができないか、というのが質問の主旨である。
これについて、弁護士法人湘南よこすか法律事務所逗子事務所の畑中優宏弁護士に伺った。
私には公務員として働いている兄がいます。
兄は私立の高校、私立の大学に進学しました。私は公立の高校、国立大に進学しました。
しかし、兄が学費で凄い使ったので、私は大学は奨学金を使って通っていました。
奨学金は返さないといけませんが、私が全て返さないといけないのですか?
元を言えば、兄が私立に行って費用が足りなくなった為、私は仕方なく奨学金で通いました。兄に払わせることは出来ないのですか?兄より私は随分安くついてるのにおかしくないですか?
お兄さんが保証人などになっていない限りできません。
ただし、兄は私立、自分は国公立でしかも自分で負担、というのが不公平と感じるのはごもっともです。
そして、その不公平を解消するのは、相続の際に、兄に特別受益があったとして、有利に遺産分割することです。
ですから、兄がどれだけの学費を親に負担させたか、あなたが自分でどれだけ負担したか、証拠と共に保管しておき、親が亡くなって相続の時に、あなたの思いを成就させることです。
※OKWAVE Professionalより許可を得て、質問と回答を配信しております。