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ボッタクリ防止条例がある自治体数はなんとたったの◯◯。貴方の地域は?!

風俗業や飲食業でたびたびニュースになるボッタクリ。
そもそもボッタクリとは、最初に提示した価格よりも大幅に上回った料金を請求して、客を欺く不正な行為である。また、客がそれに応じない場合、乱暴な言動を用いて取り立てる行為を含むこともある。

全国の自治体の中ではボッタクリを防止するために、東京都が初めてぼったくり防止条例を2000年に制定した。そしてその後、他の地域にも拡がりを見せていったが、なんとまだその数は東京都を含めて、7つの自治体(北海道、宮城県、東京都、新潟県、大阪府、広島県、福岡県)にとどまっている。

まだまだ必要な地域もあるのではないだろうか。そこで今回はぼったくり防止条例の内容について向原栄大朗弁護士に伺った。

飲食業と風俗業の両方か、あるいは一方のみを対象としているボッタクリ防止条例

「都道府県により、対象となる店の種類や内容が異なります。たとえば、福岡県の場合でいうと、性風俗店やキャバクラのように、客の接待等を主目的とする店のみについて、ぼったくり行為を禁じています」(向原栄大朗弁護士)

福岡県では、条例の正式名称を「性風俗営業等に係る不当な勧誘、料金の取立て等の規制に関する条例」としている。一方、新潟県では「接客飲食店等営業に係る不当な勧誘、料金の取立て等の規制に関する条例」となっており、飲食業と風俗業の両方を対象とするか、あるいはそのどちらか一方に絞っているかの違いが、各自治体であるようだ。

料金等の表示義務、不当な勧誘等の禁止、不当な取立ての禁止を定めたボッタクリ防止条例

ボッタクリ防止条例では、具体的にどんなことを禁止しているのだろうか。

「規定内容としては、たとえば、料金や違約金を客から見やすいように店内に標示する義務を定めたり、また、不当な勧誘、つまり客を勧誘する際に、実際の料金より安いと誤認させるようなことを言ったり、違約金等について事実に反することを客に伝える行為を禁止するなどしています」(向原栄大朗弁護士)

「さらに、不当な取り立て(粗野、乱暴な言動を交えての取り立て、所持品を隠匿したりするなどの迷惑を覚えさせるような行為による取り立て)を禁じています」(向原栄大朗弁護士)

料金等の表示義務、不当な勧誘等の禁止、不当な取立ての禁止について定めているというが、違反した場合はどうなるのだろうか。

「これに違反した場合は、営業停止といった行政処分や、懲役・罰金といった刑罰が課されることもあります」(向原栄大朗弁護士)

そもそも客引きについていかないことが最大のボッタクリ防止策

現時点で7つの自治体にしか制定されていないボッタクリ防止条例。
他の地域にも広がっていくことが望まれるが、そもそもボッタクリに遭わないためには、「客引きについていかない」ということに尽きるだろう。

ご存じの方もいるだろうが、一部の地域では強引な客引きを条例で禁止している。つまり、禁止されているにもかかわらず、それでも敢えてそのような行為をするということは、その時点で相当怪しい店であると予想がつく。

しかし、それでもボッタクリに遭ってしまったら。迷わず警察や法律の専門家に相談してみることをオススメする。

取材協力弁護士  向原栄大朗 事務所HP Blog
福岡県弁護士会所属。弁護士法人 向原・川上総合法律事務所代表。関西大学大学院法務研究科を修了後、平成19年に弁護士登録。企業法務全般を中心に相続や遺言、ITに関連した法律問題まで幅広く対応し、現在は福岡市と北九州市で2つの事務所を展開中。弁護士に対する間違ったイメージや敷居の高さを払拭することなどを意識しながら日々奮闘中。現在、債務整理や交通事故は相談料無料で受け付けています。

photo by Kakidai

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