HOME > 法律コラム > 職場いじめが訴訟にまで発展するケースに共通する3つの特徴
いじめは子供だけでなく大人にも起こる。その代表が職場いじめだ。労働局は2015年度に寄せられた相談の内、「いじめ・嫌がらせ」に関するものが6万6556件もあったと伝えており、今や一つの社会問題になりつつある。
そこで今回はそんな職場いじめにおいて、労働問題に取り組んでいる蓮見和章弁護士に記事を寄稿して頂いた。蓮見和章弁護士は職場いじめが訴訟にまで発展することは多くないと触れているが、今回はその中でも訴訟にまで発展するほどのケースにおける特徴を伺った。
職場でのいじめは、いじめる側が集団でいやがらせを行うことが多かったり、上司が「指導」という名のもとで行うこともあります。したがって、なかなか法的な責任を明確にできないケースも多く、いじめられてしまう人にとってはとても苦しい状況にあります。
またそもそも「いじめ」という定義も難しいので、その特徴自体を明確にできるわけではありませんが、実際に訴訟等になるようなケースで被害者のタイプとしてあげられることが多いと感じるものをご紹介したいと思います。
会社にはその会社独自の風土、いわゆる社風というものがありますよね。
そのような社風になじめないような方はどうしても一人で行動することが多くなって、まわりから情報が回ってこなかったり、仲間はずれにされてしまうことが多いようです。
仕事ができないケースの場合は、実際の業務に支障が出たりするのでどうしても周囲から疎ましく思われてしまうことがあるようです。
逆に仕事ができすぎる場合も嫉妬や上から目線の言動等を誤解されてしまい、周囲から浮いてしまうこともまれにあるようです。
会社という組織の中での活動になるので、もともと周囲とのコミュニケーションをとることが苦手な人はうまく人間関係を築けないことが多いようです。
ただ、当然、上にあげたタイプに当てはまる人はいじめられても仕方がないというわけではありません。いじめ自体、場合によっては法的に責任を問われる行為ですし、会社にとっても結果としていい影響を及ぼすことはありません。トラブル防止のためにも、上記のタイプの人とうまく連携をとることを職場内で模索する必要があるかと思います。