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相続税の未成年者控除を利用する場合の要件と注意点を税理士が解説

相続税の税額控除の一つに、未成年者控除があります。これは文字通り、相続等により財産を取得した者が未成年者である場合、相続税額から20歳(令和4年4月1日以後は18歳)に達するまでの年数に10万円を乗じた金額を控除できるという制度です。

未成年者控除の要件

この未成年者控除の要件ですが、単に未成年者であるだけではなく、以下のような要件も満たす必要があります。

1 相続又は遺贈により財産を取得していること
2 原則として、相続又は遺贈により財産を取得した時に日本国内に住所があること
3 相続や遺贈で財産を取得した人が法定相続人であること。なお、ここでいう法定相続人とは、相続の放棄があった場合には、その放棄がなかったものとしたとして判断されます。

財産を取得しないと適用できない

とりわけ、注意したいのは財産を取得しないと未成年者控除は適用されないという点です。未成年者控除も重要な相続税の税額控除ですから、節税を考えるのであれば、これを適用できるように遺産分割を工夫する必要があります。

なお、明確な公的見解などは見つかりませんが、ここで取得する財産とは、通常の相続財産だけでなく、みなし相続財産でも問題ないと考えられます。みなし相続財産とは、本来の相続財産ではないものの、相続税の計算上、財産とみなすものを言います。その典型例は、被相続人が保険料を支払っている、生命保険金です。この生命保険金はみなし相続財産として、保険金の受取人に相続税が課税されます。

特別代理人が必要なケースがある

その他、未成年者控除の適用に当たっては、特別代理人が必要になると解説される場合があります。この要件は法律上定められている訳ではありませんが、未成年者控除を受けるためには、相続人が未成年者である必要がありますからこのように言われます。

未成年者は法律行為ができないとされていますので、法律行為に該当する違算分割にも参加できないとされます。このため、その代理人を選定する必要がありますが、通常は両親が代理人になります。しかし、こと遺産分割に関しては、両親も遺産分割の当事者になることが多いです。このような場合には、両親と子である未成年者の利害が相反するということになり、両親は未成年者の代理人になることができないとされます。

結果として、家庭裁判所に特別代理人の申立てを行うことが多く、家庭裁判所に選任された特別代理人が必要になるのです。

専門家プロフィール

元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

※注意事項:記載については、著者の個人的見解であり正確性を保証するものではありません。本コラムのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、著者は賠償責任を負いません。加えて、今後の税制改正等により、内容の全部または一部の見直しがありうる点にご注意ください。

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