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個人事業を法人成りする場合、個人事業で使っていた資産を法人に譲渡したと取り扱われます。この場合の譲渡金額は、土地など一定のものを除き、原則として法人成り直前の個人事業における資産の帳簿価額とされています。帳簿価額と譲渡価額がイコールですから、土地など一定のものを譲渡する場合を除き、法人成りの際譲渡所得を申告することは原則としてありません。

法人税においては、決算締切日の特例という制度が認められています。法人税は、各事業年度の決算に基づいて所得金額を計算することとされています。このため、例えば3月決算穂人であれば、決算日である3月31日までの実績で決算を行う必要があります。

税務署には、調査先だけでなく、調査先の税務調査で必要になる場合には、調査先の取引先に対しても税務調査をすることが認められています。取引先を調査する税務調査を反面調査と言います。この反面調査について、誤解があることの一つに、反面調査について税理士のサポートを得られないということがあります。このような誤解が生じるのは、反面調査は税理士に連絡せず反面調査先に直接連絡することが多いこと、一般の税務調査ではなく、取引の事実関係を確認するために行われるため、このことを熟知した取引先の社長への質問が重要であることなどの理由が挙げられます。

先日、ムゲンエステート社の税務訴訟について、東京地裁において同社が敗訴したというニュースが報道されました。この税務訴訟は、マンション転売業者の消費税の取扱いが問題になったもので、国税が従来の見解を180度変えて課税に踏み切った事件であることから、税理士としても大きな注文が集められていました。控訴するかどうか、現時点では情報が入ってきていませんが、仮に控訴せず処分が確定すれば、実務において大きな影響があります。

相続税の節税で、頻繁に使われるものの一つに賃貸不動産があります。借金をして、賃貸不動産を建築する場合、相続税の計算上、以下のようなメリットがあります。
・借金は額面で評価され、その額面金額を控除できる
・賃貸不動産は時価の5~6割程度の固定資産税評価をベースに、貸し付けることで利用できなくなる部分として一定割合の控除ができる
こういう訳で、不動産販売業者などが相続税対策を目的に、富裕層に賃貸不動産を販売するケースが多くあります。

消費税においては、輸出免税という制度が設けられています。輸出免税とは、文字通り輸出した場合には消費税を免除するという制度です。輸出免税については、売上に対する消費税は免除されるものの、それに係ったコストに対して課税される消費税については控除が認められますので、輸出免税取引が多い会社は、消費税の還付を受けることが多くあります。

相続税において、非上場株式を評価する際、評価会社の資産と負債の差額である純資産をベースに計算する純資産価額方式で計算することがあります。この純資産価額方式の計算で、多くの税理士が処理を失念しているものが営業権です。
外部から購入するような場合を除き、営業権は会社の決算書には軽序されませんが、純資産価額方式を使う場合には、会社の決算書に計上されているかどうかを問わず、原則として計算に含める必要があるとされています。

飲食料品については、それが販売などいわゆる「譲渡」であれば軽減税率となり、サービスなどいわゆる「役務の提供」であれば標準税率となります。譲渡か役務の提供か、その判断基準をごく簡単に言えば、テイクアウトか、はたまた店内飲食ないしケータリングに該当するかどうか、ということになります。
とりわけ問題になるのは店内飲食と言えるかどうかであり、これについては往々にして疑義があります。法律的には、「飲食設備」があるかどうかで見るとされています。

近年は小回りが利く会社形態として、合同会社を利用するかたも増えてきました。合同会社も株式会社の株式と同様、会社に対する出資があります。この出資も当然のことながら相続財産として考慮されますので、相続税の対象になり、財産評価の問題が生じます。

平成27年まで、少人数私募債による節税が認められていました。少人数私募債とは、ごく少数の者が引き受ける社債を言います。少人数私募債を発行すると、発行会社では経費になる利子の支出がなされ、社債権者では、源泉分離課税となる社債の利子を収入することになります。
これが節税になるのは、発行会社では利子が経費になり、社債権者は所得金額に関係なく一律20%(復興所得税は除きます)の税負担で済むからです。このため、最高の所得税率で課税されている、富裕層のオーナー企業を中心に、少人数私募債を使った節税が広く行われていました。
このような状況を国税は重く見て、平成26年度の税制改正で、少人数私募債の節税をブロックしたのです。

消費税が課税される売上が5億円を超えるような場合、消費税の計算上控除できる経費について、原則として用途区分が必要になります。用途区分とは、その経費が以下のどの売上に対応するのか、区分することを意味します。

先日、ソフトバンクが行っている租税回避スキームが、2020年度の税制改正で封じ込められる可能性が大きい、といったニュースが報道されました。ソフトバンクについては、巨額の節税スキームを行っており、先日の税務調査で国税が問題にしたというニュースもありましたが、そのスキームを封じ込めようとしているようです。

事業に失敗し、借金が膨大で返済が困難な債務者が破産をする、という話はよく聞きますが、このように破産を行う場合などには、銀行の担保に入れている、所有している不動産の競売が行われる場合もあります。競売で譲渡した金額を債務返済に回すために行われるのですが、持っている資産を譲渡したことに変わりはありませんので、この場合にも譲渡所得の課税問題が生じます。

不動産取引において、建設協力金という仕組みが採用されることがあります。建設協力金とは、貸ビルを建設する場合に、その資金に充てるため、あらかじめビルの借受けを希望する者から借りる資金をいいます。建設協力金を預託した場合、ビルの完成の際には優先的に貸渡を受けることができます。
これだけ聞くと少し複雑ですが、礼金のように借主が貸主に預託するものではなく、あくまでも借主はお金を貸している、という実態があるものです。

いわゆるブラック企業など、残業代を支給しない会社に対して、後日その元従業員が未払残業代を請求することがあります。裁判などを起こして、この未払残業代を会社が支払わなければならないことがありますが、この場合の税務は支払う会社の法人税と、それを受け取る元従業員個人の所得税とで、大きな違いがあります。

軽減税率の対象になる飲食料品の譲渡について、それが飲食料品に該当するかどうかは譲渡が行われる際の目的で決まるとされています。国税庁の説明によると、輸入したまぐろの販売について、それを刺身にするなどして食品として譲渡すれば軽減税率の対象になる反面、売れ残ったまぐろについて、飼料として販売するのであれば、それは飲食料品ではありませんので軽減税率の対象にはならないと解説しています。
すなわち、売るタイミングの目的が重要になる訳で、この点記録するなどの対応が必要になります。

結婚式の引出物などで人気があるカタログギフトですが、鰻などの食品を贈答することもあります。食品が関係しますので、取扱いとして問題になるのは消費税の軽減税率です。
消費税の軽減税率の対象になるのは、飲食料品の譲渡ですが、贈答品として引渡しがある以上は、一見すると飲食料品の譲渡に該当しそうですが、カタログギフトの販売については原則として軽減税率の対象にはなりません。

被相続人の死亡により、被相続人が保険料を負担していた保険契約の保険金を受け取った相続人に対しては、その保険金を相続財産とみなして相続税が課税されます。ここでいう、保険金を受け取る保険金受取人とは、保険契約に係る保険約款等の規定に基づいて保険金を受け取る権利を有する者をいうこととされており、いわば保険契約上の保険金受取人を意味します。
実務上、問題になることの一つに、この保険金受取人が、被相続人の死亡という保険事故が発生する前に亡くなっている場合の取扱いがあります。

相続税の計算上、相続財産については国税の通達に基づいて評価しなければなりませんが、その通達において評価方法が明確でないのがソフトウエアです。ソフトウエアについては、国税の内規等で評価方法が定められており、原則としてそのソフトウエアが販売目的か、自社利用目的か、その区分に応じて評価することになっています。
ソフトウエアの評価ですが、ソフトウエアについては個人で使うというよりも、法人がビジネスで使う場合が多いため、実務上はその法人の株価評価において問題になることが多いです。この株価評価は、非上場会社の場合、法人の財産を相続税評価額で評価し、その評価額に基づいて株価を計算する純資産価額方式などで計算しますが、この純資産価額方式においてソフトウエアを評価する必要があるため問題になります。

平成31年10月から始まった増税ですが、問題とされている軽減税率の中で、とりわけ押さえておきたいことは、「役務の提供」と「譲渡」を明確に区分しなければならない、ということです。あくまでも、軽減税率の対象になるのは飲食料品の「譲渡」であり、「役務の提供」ではないからです。