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中小企業の法人税の税務調査では、売上や原価、そして人件費など金額が大きい科目を優先的にチェックしますので、交際費などの経費は後回しにすることが通例です。このため、経費はざっくりと調査官がチェックすることが多いのですが、この際押さえていただきたい基準として、支払金額が10万円以上のもの、という基準があります。

税務調査で問題になる項目の一つに、売上を除外した資金などの取扱いがあります。このような資金について、国税は何に使われたのか検討する必要がありますが、その使途を完全に解明することが困難ですので、実務では社長が個人的に使ったとして、社長に対する賞与として処理することが多くあります。
社長に対する賞与になると、賞与に対する源泉所得税などがかかりますので、税額が多額になることがほとんどです。こうならないよう、社長に対する賞与ではなく、社長に対してお金を会社が貸したという処理をしてもらうことも場合によっては認められます。これが、貸付金処理と言われるものです。

税務調査に対しては大きなプレッシャーがかかりますので、一日でも早く終わらせたいというニーズがあります。早く終わらせる方法として、よく言われるのは国税の税務調査に協力することです。税務調査に協力し、調査官が見たい資料を早く用意し、かつ聞かれた内容にもすぐ答える。こうすれば、国税の仕事が早く終わるため、税務調査も早く終わると言われます。
しかし、これは間違いです。協力しても早く終わることは原則としてありません。

推計課税という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。本来、税期の計算は実際に売り上げた金額や支払った経費を基に計算をしますが、例えば帳簿を全く記録していない悪質な納税者など、実際の収益費用を解明できない場合があります。このような一定の悪質な納税者に対しては、実額ではなく、だいだいこのくらいの売上があるはず、といった形で推計課税を行うことが国税には認められています。

平成29年度改正により、平成29年7月1日以降に行われるビットコインの譲渡については、土地の譲渡などと同様に、消費税が非課税とされることになりました。従来、ビットコインの消費税については不透明な部分もあったのですが、この改正により平成29年7月1日前のビットコインの譲渡については消費税が課税されることも明確にされていますので、過去の処理も含めて見直しを行う必要があります。

贈与税の時効は、原則として6年、不正取引と認定される場合には7年とされています。このため、仮に10年前に贈与があれば、贈与税の時効が成立しているため税金は課税されないと言われます。
実務上、相続税の申告書を作成する際、贈与税の申告はないものの、7年超前に被相続人が親族に多額の現金を送金していることが判明する場合があります。このような場合、贈与税の時効が経過しているため問題ない、と考える方も多いですが、実はそれほど単純な話ではありません。

会社の財務状況を改善する方策として、債務の株式化(DES)という手法があります。DESとは、文字通り債権者が会社に対して持っている債権を株式とすることで、会社としては負債が資本に転換されることになります。

借金は返済しなければなりませんが、会社の資本金は株主に返済する必要はありませんので、多額の借金を有する会社が債権者からのDESを受けることで、会社の借金の負担が軽減され財務状況が改善することになります。

最も簡単にできる合法的な節税手段の一つに、事業年度変更があります。事業年度変更をうまく使うことで、合法的に法人税の対象になる利益を先延ばしにすることができます。具体的には、3月決算の会社が3月に極めて大きな売上が見込まれている場合、決算期を2月に変更するとすれば、2月で事業年度が区切られることになり、4月~2月が一事業年度、3月~2月が一事業年度となりますので、その大きな売上を来年の3月まで1年間繰り延べることができます。

法人に対して課される法人住民税は、納付する法人税に比例する法人税割と、資本金等の額や従業員数などに応じて一定額が課される均等割からなります。赤字であれば法人税も課税されませんので、法人税割はかかりませんが、均等割については一定額が課されるため赤字であっても課税されます。
この均等割を削減したい、というニーズは多くありますが、均等割が課されない方法として、よく言われるのは休眠会社のケースです。

国税の異動時期は、毎年7月10日ですが、その異動に伴い国税庁長官も変わりました。新しい国税庁長官は、資料を廃棄したなどと言って追及を逃れた人物ですので、国民からの強い批判がある方です。仮に税務調査で資料を廃棄しました、などと言えば、隠ぺいに当たり重加算税の対象になり、場合によっては脱税と判断されます。
税務調査先に資料の保存の負担(最大10年)をかけておきながら、トップは何なのだ、と言いたくなりますが、このような隠ぺい工作は国税組織ではよく見られる話でもあり、国民感情とは異なり、当の国税は全く罪悪感をもっていないと考えられます。

近年は、国外の会社に投資して配当金を得たり、国外の預金口座を開設して利息収入を得たり、国外の不動産に投資をして賃貸収入を得たりと、国を問わず所得を得ることが多くあります。このように、ワールドワイドでビジネスや投資を行う日本人については、所得税の申告の際、外国税額控除という制度の適用を考慮する必要があります。
日本に住所がある方は、所得税では居住者として取り扱われることになりますが、居住者であれば全世界の所得に対して所得税が課税されることになります。ここで問題になるのは、国外の会社からの配当金など、一定の国外の所得については、その所得が発生する国でも税金が課税されることがあります。こうなると、日本でも外国でも税金が課税されることになり、二重に税金を負担することになりますので、外国で課された税金を日本で控除する、外国税額控除の適用を受ける必要があります。

税理士や弁護士などに報酬を支払う場合、原則として源泉徴収が必要になります。この徴収税額は、100万円までが10.21%、それを超えると20.42%の税額を徴収しなければなりません。
このあたり、よく知られた話ですが、非常に誤りが多い論点の一つに、交通費などの実費の取扱いがあります。

合資会社や合名会社は合同会社や株式会社に比してリスクが大きいため、実務ではほとんど使われませんが、近年相続税対策の一環でこれらの会社が注目されています。この相続税税対策とは、債務控除についてです。

あまりなじみのない会社形態ですが、合名会社・合資会社という会社形態があります。会社と言えば、通常は株式会社を想像されると思いますが、合名会社や合資会社は株式会社とは異なり、無限責任社員という社員が存在します。

税務調査の際、調査官から経営者の家族構成や年齢、そして趣味などの項目が書かれたA4一枚の用紙を交付され、それに記入するよう指導されることがあります。この書類は、経営者の個人情報を国税が入手するために記載を求められるものですが、このような書類に記載する必要はありません。
会社の税務調査では、納税者の了解を得ない限り、国税は経営者の個人情報を入手してはいけないことになっています。このため、提出を拒否することができます。

中小企業の代表的な節税の一つに、社員の慰安旅行があります。慰安旅行については、以下の要件を満たす場合、その金額が多額でなければ原則として法人の経費とすることができます。
1 旅行の期間が4泊5日以内であること。海外旅行の場合は、外国における滞在日数でカウント。
2 従業員全員を対象とし、旅行に参加した人数が全従業員の50%以上であること。50%以上の判断は、工場や支店ごとに行う旅行の場合、工場や支店ごとの人数を基準とすることが可能。
3 不参加者に対し、金銭を支給しないこと
これらの要件を満たさない場合、社員に給与を与えたことと同様として、給与として源泉所得税が課税されますので注意が必要です。

前回、グループ法人税制の適用対象となる、100%の支配関係がある法人間で一定の資産を譲渡しても、含み損が使えないという制限がある、と解説しました。このため、含み損を活用するためには、原則としてグループ法人税制から外れる必要があります。
この外れ方は簡単で、100%の支配関係がある場合が対象になりますから、1%でも他人に持たせれば原則としてクリアすることができます。ただし、ここで問題になるのは、他人に自社の株式を持たせるのは大きなリスクになる、ということです。他人に株を少数でももたれれば、株価を高い値段で買い取るような請求を受けるなど、事業経営上問題が生じます。
このため、持たせる方法が重要になります。この場合、一番いいのは一般社団法人と言われます。

平成22年度改正により、グループ法人税制という制度が導入されています。これは、100%の支配関係がある複数の法人について、法人は異なるものの、一つの法人として所定の規定を適用する制度です。
例えば、会社が支店をつくった場合、その支店の口座に本店の口座からお金を送金してもその送金に対して法人税はかかりません。支店は単に拠点に過ぎず、法人は一つですから、利益は発生しないからです。自分が持っているA銀行の口座からB銀行の口座のお金を移しても、税金がかからないことと同様です。
グループ法人税制は、それを異なる法人にまで拡大させるイメージです。同じ一人の株主甲法人に100%支配されている乙法人と丙法人がある場合、乙法人と丙法人はそれぞれ甲法人の支店に過ぎないとみなして、乙法人から丙法人に送金しても税金はかからないとするのがこの制度の骨格です。

前回、領収書の保存がなくても経費にできると申しましたが、その取扱いはあくまでも法人税や所得税に関してです。消費税については、法人税や所得税とは異なり、領収書、正確には請求書や納品書などですが、これらの資料の保存がなければ問題になります。
消費税については、法人税や所得税とは異なり、請求書等保存要件が設けられています。ここでは、請求書等を保存しない限り、消費税の経費を意味する仕入税額控除ができないと明記されています。

税務調査において、調査官が経費を確認する際、領収書がないと経費にならないと指導することが多くあります。この背景には、経費のように納税者にとって有利なものは、納税者が立証しなければならないという立証責任の考え方があります。