法律問題は相談LINEで解決!

HOME > 法律コラム


所得税の計算上、問題になることが多い制度の一つに、現物給与課税があります。これは極めて安い料金の社宅を従業員に課したり、タダで従業員に昼食を支給したりするなど、お金以外の利益(経済的利益)を与えた場合、それはお給料と変わらないとして給与課税する制度をいいます。
所得税の考え方からすれば、実質的な給与はすべて所得税を課税するべきなのですが、そうなると処理が大変になりますし、何でもかんでも課税対象にすると批判も多くなりますので、国税の通達では、一定のものについてのみ、一定の金額以上の経済的利益の供与があったような課税についてすることとしています。

個人事業主の所得税の計算上、生計を一にする家族に支払う費用は、それが事業に関するものであっても原則として経費になりません。その例外として、青色事業専従者に対する給与があります。これは、青色申告をする納税者について認められる制度で、予め税務署に家族に対して支払う給与の金額などを届け出た場合、その家族に対する給与について、給与として適正額の範囲内において、経費とすることができるという制度です。
ただし、給与を支払う訳ですから、その反面、それは家族に対する給与に該当することになり、給与に対する源泉徴収が必要になります。

前回、相続税の駐車場の評価について見ていきましたが、今回はその他押さえておくべき注意点として、駐車場に係る小規模宅地の特例の取扱いについて解説します。

相続税で問題になる土地評価ですか、実務上件数が多いものの、判断に迷うものとして貸し駐車場の評価があります。この貸駐車場の評価は、大きく分けて3つのパターンに分けられます。

贈与税は贈与を受けた場合に課税されますが、いつ贈与を受けたか、現実問題としては分かりづらいこともあります。このため、税務上のルールとして、不動産や株式については、お金を払わずにその名義が変更された場合には、原則として贈与があったとして取り扱われることとされています。
このため、不動産でいえば、登記上所有者の名義の変更があれば、贈与として推定されることとなります。なお、登記情報については、税務署は必ずチェックしていますので、登記を変える場合には贈与税の課税問題が生じないか、検討しておく必要があります。

相続において田や畑などのいわゆる農地を相続した場合、その評価は農地を以下の区分に区分して、それぞれ次に定める方法で評価することとされています。
1 純農地 ・・・ほぼ宅地に転用することが不可能な農地
倍率方式(固定資産税評価額に、国税が定めた倍率を乗じて計算する方法)
2 中間農地・・・1と3の中間位に位置する農地 
倍率方式
3 市街地周辺農地 ・・・4の周辺にある農地として一定の農地
その農地が市街地農地であるとした場合の価額×80%
4 市街地農地 ・・・農地法の規定による転用許可を受けたような、宅地化しやすい農地
倍率方式又は宅地比準方式

前回、国外転出時課税について解説しましたが、その際この課税の対象になる対象資産について、以下であると解説しました。
・ 株式、投資信託、匿名組合出資などの有価証券
・ 未決済の信用取引など
・ 未決済のデリバティブ取引など
ご覧いただくと分かりますが、ここに暗号資産は上がっていません。このため、国税から明確な見解が出ている訳ではありませんが、暗号資産は国外転出時課税の対象にならないと言われています。近年、暗号資産取引は非常に増えており、含み益も多額になっていますが、少なくとも国外転出時課税の対象にはならないと考えられています。

株式などを譲渡した場合に課税される譲渡所得税ですが、実際に譲渡をしていない場合にも課税される場合があります。具体的には、一定の条件を満たす場合の国外転出の際です。所得税法上、国外転出時課税と言われる制度があり、一般的には出国税などと言われます。
この制度が創設される前、富裕層が日本の高率な所得税の負担を嫌い、国外に転出することが問題視されていました。日本に住所を有していた個人(居住者)が国外に転出すると、日本で課税できる所得の範囲が狭くなる非居住者に該当するため、株式の譲渡所得などに対する課税が制限されるからです。この点を踏まえ、国外転出して非居住者になる前に、株式に含み益があればそれを申告納税した上で転出すべき、という考えから、平成27年度改正において、国外転出時課税が設けられています。

老人ホームで療養していた被相続人が死亡した場合、相続税の計算上、失念してはいけない取扱いがいくつかあります。一つは、老人ホームの入居一時金です。被相続人の死亡により入居一時金が返還される場合、その返還金も相続財産になりますので、申告が必要になります。

法人が所有する土地などの資産について、固定資産税が課税されることがありますが、この固定資産税は原則として経費になります。実務上、問題になるのは経費になる時期ですが、それは原則として、賦課決定通知があったタイミングとされています。
税金は、納税者が自ら計算した税金を申告して納付する「申告納税方式」と、国や地方公共団体が税額を決めて通知する「賦課課税方式」という二つの仕組みに分けられます。固定資産税は後者になりますが、賦課課税方式の税金は、賦課決定通知が送達されたタイミングで納付義務が確定するとされていますので、そのタイミングで経費になるとされています。

株の譲渡によるM&A取引を行う際、アーンアウト条項が設けられることがあります。これは、M&A取引を実行した後、買収事業が所定の目標を達成した段階で追加でお金を払う、といった条項を意味します。M&Aは、買収事業の事業価値に着目してお金を払うものですが、実際に見込みのように利益を上げられるかは不透明です。このため、買収後の一定期間の利益状況などを基に、買収金額を増減させることとし、買手のリスクをヘッジする目的で行われます。
同様に、売手としても、実際の実績を売却金額に反映できるため、安く買いたたかれることを防止することができるというメリットもあります。

相続税の税額控除の一つに、未成年者控除があります。これは文字通り、相続等により財産を取得した者が未成年者である場合、相続税額から20歳(令和4年4月1日以後は18歳)に達するまでの年数に10万円を乗じた金額を控除できるという制度です。

日本に住所を有する個人の居住者に対し、一定の報酬料金を支払う場合には、源泉徴収が必要になります。源泉徴収が必要になる報酬料金は、所得税法に限定列挙されており、これらのうち有名なものの一つに著作権の使用料があります。この著作権の使用料は、支払時に10.21%の源泉所得税が課税されます。

請負契約書など、一定の契約書に対して課税される印紙税について、よく混乱する論点の一つに文書の引用のルールがあります。契約書には、「●月●日付の見積書の通り」といった形で、他の文書を引用して作られる場合があります。この場合、印紙税の取扱いがどうなるか、問題になります。
この場合の大原則は、その引用している文書の内容が、契約書にそのまま書かれているというものです。このため、先の例でいえば、見積書の内容がそのまま契約書に書かれているものとして取り扱われます。
このため、契約書を見ただけでは内容が分からなくとも、引用元の文書を見ると工事などの請負について定めている場合には、その内容が引用先の契約書に書かれていることになりますので、請負契約に該当して印紙税が課税される場合があります。

個人が財産を法人に寄附した場合、譲渡所得の原則として、その財産を時価で譲渡したというみなし譲渡の取扱いの対象になります。時価で譲渡をしたことになりますので、その譲渡益に対して譲渡所得税が課税されることになります。
しかし、こうなると、例えば公益法人などに、公益的な事業を行ってほしいがために財産を寄附したような場合も課税されることになってしまいます。このような公益目的について、税制がネックになってはいけませんから、譲渡所得の特例として、措置法40条の特例が認められています。

相続税の申告上、有効な節税策として小規模宅地の特例があります。この特例は、被相続人が居住していた宅地など一定の宅地について、一定の要件を満たす相続人が相続するような場合に認められる特例で、その宅地の評価を最大で80%減額させるという制度です。
この特例の対象になる宅地の一つに、特定同族会社事業用宅地等と言われる宅地があります。これは被相続人等が支配する法人の一定の事業に使っている一定の宅地を意味し、具体的には以下のような要件を満たす宅地を言います。

一定の要件を満たす居住用財産の譲渡について認められる、譲渡所得の3千万円控除について、失念しやすい要件の一つに、「所有者として居住」していた居住用財産を譲渡するという要件があります。国税庁のホームページには、以下のようなケースは3千万円控除の対象にならないと解説されています。

確定申告でよく使われる譲渡所得の特例の一つに、居住用財産の譲渡所得の3千万円控除という特例があります。これは、居住の用に供している家屋等について一定の要件を満たす譲渡をした場合、その譲渡所得のうち3千万円までを非課税とする特例を言います。この特例の適用上、問題になることの一つに、居住用財産の範囲があります。

土地や建物を売った場合に課税される譲渡所得税は、譲渡収入から、その譲渡した資産の取得費と譲渡費用を控除して計算される譲渡所得に対して課税されます。実務上、この計算で問題になるのは取得費です。というのも、数十年前に取得したり、相続により取得したりした資産については、いくらで取得したのか、その取得費(実額取得費)が不明なことが多いからです。
実額取得費が不明の場合、計算ができないため税務上概算取得費という特例が設けられています。これは、譲渡収入の5%を簡便的に取得費とすることができるという制度です。

個人が土地建物や株式を売却した場合に課税される譲渡所得税については、その譲渡収入をいつの年分の所得とするのか、そのタイミングが問題になります。専門的には、このタイミングを収益の計上基準などと言いますが、譲渡所得の収益計上基準はその資産を引き渡したタイミングで計上する、引渡基準を原則とします。このため、引渡しがあった年度の所得として申告すれば問題になりません。
一方で、引渡基準の例外として、契約日基準も認められています。契約日基準とは文字通り、引渡日ではなく譲渡契約をした日の所得とする方法です。契約日基準と引渡基準はどちらかを選択することができますので、場合によっては有利不利の選択をする必要もあります。