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申告書の記載の間違いに気づかず提出をした場合に差し替え依頼は可能か

法人税などの申告書を作成して提出した後になって、申告書の記載内容を間違えてしまったことが判明する場合があります。このような書き間違いにより、税額や所得金額などが変動する場合には、修正申告や更正の請求という手続きが必要になります。前者は税額や所得金額などが増額になる場合の取扱いで、後者はその逆に減額となる場合に必要になる取扱いです。

その一方で、数字の記載などを間違えてしまったものの、税額や所得金額などは変わらない、といった単純ミスもあります。このような場合については、上記の修正申告や更正の請求の対象にはなりません。これらはあくまでも、税額や所得金額などが変わる場合に限って、必要になる取扱いだからです。

差し替え依頼という方法

このため、仮に記載内容が間違っていても、税額や所得金額などに影響がなければ税務署に特別な手続きをとる必要はないのですが、それでも今後の税務調査などを見据えて、ミスはきちんと修正したいと考える方も多いと思います。

一例として、例えば内訳書の記載誤りなどが挙げられます。法人税には内訳書という書類があり、ここでは決算書に記載した売掛金の個別明細を書く資料があり、そこには売掛先の名前や住所、金額を個別に記載することになります。個別に記載するとなると、ミスも発生しやすいですが、決算書の計算が合っていれば、個別の金額や住所が間違っていても、税額や所得金額などに影響はありません。

このような場合にも、正しい書類に訂正したいと思えば、税務署に対して差し替え依頼を提出して対応することになります。

この差し替え依頼ですが、特定の様式はありませんので、紙1枚に納税地の税務署長宛に、「~の理由で記載を間違っているため、別紙と差し替えて欲しい」といった旨を記述して、その書類とともに差し替えてほしい正しい書類を添付してその税務署に提出することになります。こうすることで、税務署の方で資料を差し替えてもらえます。

無理に差し替える必要もない

ただし、繰り返しですがこのような差し替えはあくまでも任意で、やらなかったからといって大きな問題になることはありません。調査官も、税額や所得金額などに影響がなければ基本無頓着です。

元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

※注意事項:記載については、著者の個人的見解であり正確性を保証するものではありません。本コラムのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、著者は賠償責任を負いません。加えて、今後の税制改正等により、内容の全部または一部の見直しがありうる点にご注意ください。

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