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ロゴの取得費用の税務上の取扱いや会社法との関係について税理士が解説

会社や商品のロゴを作成する費用を支払った場合、その取扱いが税務上問題になります。ロゴの費用は、通常の外注費などとは異なり、一過性のものではなくその効果が数年に及ぶからです。法人税においては、費用収益対応の原則という考え方があり、費用と収益を対応させる考え方から、効果が数年に及ぶ費用については、一括ではなくその効果が及ぶ期間に渡り費用とすべきとされます。

複数年の費用とする場合

効果が及ぶ期間で費用とする場合、税務上は「固定資産」として減価償却するか、「繰延資産」として償却することになります。ロゴの費用に関しては、それを商標権登録する場合、商標権という無形の固定資産になるとされています。このため、この場合には耐用年数である10年間で消却するのが原則とされます。

一方で、繰延資産とは、効果が数年に及ぶ一定の費用を資産とみなすものです。ただし、支出額が20万円未満の場合、資産にせず費用として処理することが出来ます。

一方で、20万円以上の繰延資産は、原則としてその効果が及ぶ年数で償却することとされています。なお、この繰延資産は税法上の繰延資産と、会社法上の繰延資産に分かれます。

会社法上の繰延資産

会社法上の繰延資産は、開発費など一定の資産をいいます。この繰延資産は、任意償却が認められており、一括で消却してもよく、若しくは少しずつ、数年に分けて償却することも認められます。

ロゴの費用は、原則としてこの開発費に該当すると言われます。開発費とは、「新たな技術若しくは新たな経営組織の採用、資源の開発又は市場の開拓のために特別に支出した費用」を意味するとされています。ロゴは新たな市場の開拓などのために支出する特別に支出する費用ですので、この費用に該当しますから、支出したタイミングで、その全額を一括で落とせることが原則です。

税法上の繰延資産

一方で、ロゴの費用でも特別に支出するものでなければ、税法上の繰延資産に該当するとされる可能性があります。税法上の繰延資産は効果の及ぶ年数で、少しずつ費用とすることが強制されますので、会社法上の繰延資産よりも取扱いは厳しくなります。

どちらに該当するか、その判断は難しいものがあり、かつ税法上の繰延資産とされた場合の効果の及ぶ年数の判断も複雑ですので、処理に当たっては税理士などの専門家に見解を聞いた上で、慎重に行う必要があります。

専門家プロフィール

元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。現在は118ページにも及ぶ税務調査対策術を無料で公開し、税理士を対象としたコンサルティング業を展開。

※注意事項:記載については、著者の個人的見解であり正確性を保証するものではありません。本コラムのご利用によって生じたいかなる損害に対しても、著者は賠償責任を負いません。加えて、今後の税制改正等により、内容の全部または一部の見直しがありうる点にご注意ください。

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