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「愛人契約を解消したい。申し訳ないんだが、これまでのお金を返して欲しい」って通用するの?!

愛人契約は、裕福な男性が、女性に対して毎月数十万円とマンションを与え、その男性が会いたいときにだけそのマンションに立ち寄るというのが一般的なイメージではないでしょうか。

しかも毎月の手当やマンションの家賃とは別に、生活費なども負担していることを考えると相当高額になりますが、例えばその男性が経営者だった場合、会社の業績次第では、愛人契約を解消せざるをなくなることも十分考えられます。

今回は、愛人契約を解消しようとした時に、それまでに費やしたお金が戻ってくるかどうかについて飛渡貴之弁護士に話を聞いてみました。

愛人契約で注ぎ込んだお金は返しもてらえるのでしょうか?

愛人契約は、社会的に見て不相当であり、法律上の観念で言えば公序良俗に反するものですので、無効と考えられます(民法第90条)。

無効であれば、契約自体なかったものとして払ったお金は返してもらえるのでは?!と期待する人もいるかもしれませんね。

しかしながら、社会的に見て不相当であるにも関わらず、お金を払っている場合、自分の都合が悪くなったから返せというのは、そんな行為をしていたあなたも悪いでしょということとなり、返せとはいえません(民法第708条)。

というわけで、愛人契約で注ぎ込んだお金を返せといったところで、返ってくる見込みは法律的には乏しいようです。

取材協力弁護士  飛渡貴之 あい湖法律事務所 Blog
滋賀弁護士会所属。大学卒業後にメーカーにて企画開発に5年携わる。その後、一念発起して土地家屋調査士、司法書士、弁護士の資格を取得し独立開業。一般企業での勤務経験によって得られた「お客様目線」を忘れずに、親しみやすい弁護士であることを心がけています。土日祝日も対応可能。