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インターネットによって弁護士はどう変わった?イノベーションは起きてるの?!

イノベーションとは、新しい技術の開発だけでなく、それによって新しい価値の創造とそれに伴う社会の変革を意味します。またイノベーションによって従来のそれまで利用されてきたサービスや産業が衰退していくこともセットで考えなければいけないのかもしれません。

例えば音楽産業や出版など、人々にとって便利になればなるほど、その一方でその煽りをうける人たちがいます。
このようにインターネットやテクノロジーの進化によって様々な業界でイノベーションが起こっています。

今回はインターネットやテクノロジーの進化に伴う弁護士業界の「過去と今」、「変わった所と変わらない所」などについて高島秀行弁護士に話を聞いてみました。

インターネットによって弁護士業務はどう便利になりましたか?

便利になったのは、依頼者との連絡がメールでできるようになったことです。
以前は、手紙や宅急便、急ぐ時にはバイク便を利用して依頼者と手紙や証拠などをやり取りをしていました。
ファックスも利用していましたが、証拠として使う写真や契約書は、ファックスではきれいに送ることはできませんでした。
今は、電子メールで送れば、即日着きますし、写真や契約書などもきれいなままで送ることができます。
また、手紙で出すには、封筒に宛名書きをして封をして投函するという作業が必要ですが、電子メールではそのような作業が不要となり人の労力が少なくて済むようになりました。

依頼者が、ネットで事務所を知り、相談に来たり、依頼に来たりすることも増え、集客の範囲が広くなり遠隔地からの依頼者も増えました。海外に住んでいる日本人から相談や裁判の依頼を受けることもあります。

行政が、それまで、法律や通達、法律の改正案、何かをするための手続や書式などをホームページ上に公開してくれているため以前は図書館で調べたり、役所に電話して聞いたりしたものが、ネット上で調べることが可能となりました。

判例も、契約によりネット上で調べることが可能となり、判例集を購入し事務所に置かなくて済むこととなり、
事務所のスペースがその分不要となりました。

逆に不便になったことはありますか?

相談者が他の弁護士にも依頼しやすくなったり、複数の弁護士に相談しやすくなった結果、こちらが正しい意見を言っているにもかかわらず、自分に都合のよい意見を言ってくれる弁護士の方に依頼してしまうというようなこともあります。

ネットなどの情報を自分に都合よく解釈して、ネットにできると書いてあるので、できないのはおかしいと言われることもあり、面倒なときがあります。

弁護士業界で、更にインターネットを活用したあるべき姿やサービスなど、個人的に感じるところがあれば教えて下さい。

単なる電話による相談や裁判はありますが、テレビ電話を利用した相談や会議、あるいは裁判が普及すると、利用者はもっと利用しやすくなるとは思います。

それから、裁判記録をタブレットで持ち運ぶ、あるいはクラウドサービスを利用して裁判所でネットを通じて裁判記録を見ることができれば、重く大きい裁判記録を持ち運びしなくてもよいことになって弁護士にとっては便利かと思っています。
ただ、裁判記録をクラウドを利用しタブレットで見るには、裁判所の法廷での通信環境と無線通信での情報漏れの心配があります。

取材協力弁護士  高島 秀行 Blog
第一東京弁護士会所属。東京都港区虎ノ門で高島総合法律事務所経営。『訴えられたらどうする!!』や『相続・遺産分割する前に読む本』、『企業のための民暴撃退マニュアル』、『Q&A改正派遣法早わかり』などの著書有り。相続や遺産分割問題に数々の実績があります。

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