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懸賞シールを剥がして持ち去るのは万引き?廃棄されてたら問題なし?!

主にプロモーションの一環として行われる懸賞キャンペーン。
購入時についてくる応募シールを集め、当選すると賞品や賞金が提供されるものです。
中にはそのキャンペーンでしか手に入れることができない限定商品もあり、それを目的で購入をする方もおり、更にはその懸賞シール自体がネットオークションでも取引されています。

今回はそんな限定商品欲しさに、購入せずに応募シールだけを剥がして持ち去ることは、どんな問題になるのか蓮見和章弁護士にお話を聞いてみました。

陳列されている商品の懸賞シールを剥がすのは窃盗罪でしょうか?

窃盗は、「他人が占有する財物を占有者の意思に反し自己又は第三者の占有に移転させる行為」を言います。
すなわち窃盗罪が成立するには、まず「財物」でなければなりません。

陳列されている懸賞シール自体は、値段こそつけられないかもしれませんが、それを集めて懸賞に応募できるという点を重視すれば、シールに価値があることは明らかですので「財物」に該当すると思われます。
また陳列されている商品はお店が占有しているものですから、それに貼ってある懸賞シールもお店の占有があると言えるでしょう。
ですから、陳列されている商品の懸賞シールを剥がして自分の懐に入れた時点で窃盗罪自体は成立すると思われます。

では廃棄されているものであれば窃盗にはならないのでしょうか?

廃棄されているものは他人の占有を離れていますから、原則として窃盗罪は成立しないと思われます。

ただ、最近は条例によって、廃棄されているものの所有権を自治体に認める場合もありますから、その場合は窃盗罪が成立する可能性があります。

取材協力弁護士  蓮見和章 弁護士法人リーガルジャパン 広島事務所 Blog
広島弁護士会所属。全国各地に安定感のあるリーガルサービスを提供するために東京、大阪、広島市と呉、山口に事務所を展開。企業法務・一般民事・家事事件・刑事事件等、様々な案件を幅広く対応。

ライター  佐藤絵里 Facebook Twitter Twitter