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憧れの企業から「彼氏はいますか?」と面接で聞かれたら?嫌な質問への対処法を弁護士が伝授!

「絶対にこの会社で働きたい!」と意気込み全開で、面接がスタート。
まずは簡単な自己紹介から始まり、志望動機や過去の経歴についてひと通り説明。その後も想定していた質問は勿論のこと、想定外の質問にも無難に回答。「やれることは全てやった!」と好感触を感じ始め、そのまま面接が終わるかとおもいきや、最後に「彼氏はいますか?」と質問。
さて自分ならどうしますか?
今回は面接時の相応しくない質問や、その対処方法について川瀬裕之弁護士に聞いてみました。

面接とは採用基準を満たすかどうかを判断する質問のみに限られる!

「面接は採用活動の一環として行われますので、採用基準として相応しくないことを聞いてしまうことはNGです。では採用基準として相応しくないこととは何か、大きく分けて三つ考えられます。」(川瀬裕之弁護士)

つまり採用基準を満たすかどうかの判断材料になりえない質問はだめということですね。具体的にどんな質問がダメなのでしょうか?

「一つは、応募者個人にはどうにもできない事柄のことで、例えば出生地や家族構成、生育環境等に関することなどが挙げられます」
「二つめは、思想信条に関わることで、例えば支持政党や宗教などが挙げられます」
「三つ目は、プライバシーに関わることで、結婚や交際相手の有無、血液型等を聞くのもNGです」(川瀬裕之弁護士)

答えたくない質問には上手くはぐらかすことが必要!

つまり交際歴について聞くことは、相応しくない質問だと川瀬裕之弁護士は言います。

しかし、何としてでも採用通知を受け取りたい応募者の立場を考えると、質問に対して答えないという判断は相手にとって悪印象を与えてしまう可能性があります。

そんな場合はどう対応するのがいいのでしょうか?

「面接を受ける側の立場から言うと、質問を拒否することによって不採用につながるのではないかと不安に思うでしょう。しかしそのような不安は置いておき、答えたくないことについては、質問をうまくはぐらかしたり、丁寧にその質問に対する答えを断ったりすれば良いと思います」

それでもしつこい場合は・・・?

そもそも質問自体が相応しくないので、応える義務は一切無く、面接官が改めるべき問題では有りますが、もしもそれでもしつこく聞いてきた場合はどうするべきでしょうか?

「それでも答えを求めてくるような会社であれば、入らない方が良い会社です」(川瀬裕之弁護士)

面接は、企業が応募者を見極める機会であると同時に、応募者が会社を見極めるためのものでもあります。
今回のように、面接ではしてはいけない質問を、平気でしてくるような会社にはモラルが欠如している会社と判断するべきでしょう。つまり、そんな会社はそもそも働かないほうがいいということになるのですね。

取材協力弁護士  川瀬 裕之 川瀬裕之法律事務所 Twitter Blog
福島県弁護士会所属。会計事務所系コンサルティングファームでの勤務経験や米国公認会計士試験合格など、コンサルタントとして更なる飛躍を目指し、2008年に弁護士登録。相続や離婚、債務整理といった民事事件から、ベンチャー企業の支援、私選・国選の刑事事件と、企業法務に限らず、幅広い分野で活躍。