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裁判において請求額と判決で命じられる支払額に開きができるのはどうして?

高額な慰謝料を請求した裁判がしばしばニュースになる。その額の高さ自体に珍しさを感じてそういったことになるのだが、その一方で、それが満額認められたというニュースを聞くことはあまりない。

さてこのような請求額と、実際に判決で命じられる支払額に差が出ることについて不思議に思ったことはないだろうか。勿論、請求と言っても精神的な損害、つまり慰謝料のような請求もあれば、無形的損害や売買代金、有形損害、貸金返還請求など、その数は多種多様である。そこで今回はこの問題について星野宏明弁護士に伺った。

過去の判例から相場が決まっている

「判決で認定される金額の算出方法は、根拠となる請求権の内容により千差万別です」(星野宏明弁護士)

まずはこのように話す星野宏明弁護士。例えば慰謝料はどのように決まるのだろうか。

「慰謝料などは、明確な基準はありませんが、ある程度裁判での相場も蓄積されており、過去の例から大きく逸脱した金額が認定されることはありません」(星野宏明弁護士)

これまでに蓄積されてきた過去の判例から、ある程度相場が決まっているとのこと。確かにこれは納得である。

そもそもその主張自体が過大であったりすることも原因

では請求額よりも支払額が減額されてしまうのはどういうことだろうか。

「請求金額より減額されるのは、慰謝料などのように、裁判官の裁量評価に委ねられていることと、被告の反論によってそもそも原告の主張が過大であることが判明したことが原因です」(星野宏明弁護士)

精神的な損害をお金で精算しようとするのが慰謝料である。人によってその額は変わらざるを得ないだろうが、それがあまりにも相場とはかけ離れていたり、そもそもその主張自体が過大だった場合にに減額となるという。

とはいえその人自身が本気でその額が妥当だと考えて訴訟を起こすことも十分考えられる。しかしこれまでの星野宏明弁護士の話を総合すると、それはあまり意味をなさないということだろうか。

「少なくとも請求額を大きく盛れば、最終的な判決の金額も大きくなるという関係にないことは知っておくとよいでしょう」(星野宏明弁護士)

ちなみに離婚などで慰謝料を高額にすればするほど、印紙代がその分かかるということも併せて覚えておくと良いかもしれない。

取材協力弁護士  星野宏明 事務所HP
東京弁護士会所属。星野法律事務所 共同代表。千葉県立東葛飾高校を卒業。早稲田大学法学部を大学院飛び級のため退学。その後慶応義塾大学大学院法務研究科を修了。北京大学へ語学留学し、中国広州市にある敬海法律事務所にて実務研修。弁護士法人淀屋橋・山上合同 勤務を経て独立開業。一般企業法務,顧問業務,中国法務,不貞による慰謝料請求,外国人の離婚事件,国際案件,中小企業の法律相談,ペット訴訟等が専門。中国語による業務も対応可能。

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