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平成18年から認められるようになった「種類株式」って?活用のメリットを専門家が解説!

平成18年5月からスタートした会社法において、広く認められるようになったのが種類株式と言われる株式です。
種類株式とは、議決権の内容や配当金を受ける権利の内容が一般の株式(普通株式)とは異なる株式で、代表例として議決権はないものの、高い配当を受けられる「優先株式」などが挙げられます。

実態としては、節税がほとんど!

種類株式が広く認められた理由は、会社の経営権を目的とするのではなく、株式の譲渡益や配当金などの投資目的で株式を購入する者も多いところ、このような株主からも広く資金を調達できるようにして会社の資金政策を円滑にすることにあります。

このように、種類株式は企業側の資金調達の事情が優先されたものですが、実際のところ節税のために利用されることがほとんどと言われています。具体的には、中小企業の事業承継対策の一環で、会社に対する議決権がない「配当優先の無議決権株式」が広く使われています。

無議決権株式と従業員持株会

前回のコラムにおいて、自分の経営する会社の株式(自社株)の評価額を引き下げるために、従業員持株会に自社株を持たせることが広く行われている、と申し上げました。その際、従業員持株会に持たせる自社株について、将来のリスクを考えて、敢えて配当優先の無議決権株式とすることが非常に多いところです。

こうすることで、議決権を将来的に握られる、というリスクはなくなりますし、オーナー一族は敢えて貰う必要はないものの、従業員持株会には必ず支払わなければならない配当金を、従業員持株会にのみ支払うことが可能になります。

いわば、種類株式を活用することで、自社株の節税と会社支配のバランスをうまく図ることができるのです。

非公開会社は属人的株式で

種類株式のネックは登記が必要になるため手間がかかるということです。このため、いわゆる非公開会社(発行株式の譲渡制限が設けられている会社。ほとんどの中小企業が該当します。)については、種類株式ではなく、属人的株式を発行することがむしろ多いと言われています。

属人的株式とは、非公開会社について認められる株式で、議決権や配当金の支払いについて株主ごとに異なる取扱いができる、とされる制度です。この株式は、定款変更のみで導入が可能であり、登記も不要ですから種類株式よりもはるかに導入しやすい、と言われています。

執筆  松嶋洋 WEBサイト
平成14年東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。国税局を退官後、経団連関連の税制研究所において、法人税制を中心とするあるべき税制の立案と解釈研究に従事。現在は、税務調査対策及び高度税務に関するコンサルティング業務に従事するとともに、税理士向けに税務調査・法令解釈のノウハウにつき講演執筆活動を行う。

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