HOME > 法律コラム > フォロワー数が多い人が犯罪行為となるリツイートをしたら罪の重さに影響するの?
前回、犯罪行為となるリツイートを四つのケースでご紹介した。
一つ目は選挙運動メッセージをリツイートした場合に違反となる可能性がある公職選挙法。
二つ目は付き合っていた異性の裸の写真をリツイートした場合に違反となるリベンジポルノ防止法。
三つ目は女子児童のわいせつ画像をリツイートした場合に違反となる児童ポルノ規制法。
四つ目は他人の迷惑行為をリツイートした場合の業務妨害罪・名誉棄損罪。
そこで、今回はフォロワー数が多い人が、これらの犯罪行為となるリツイートをしたら、罪の重さに影響するかどうかを再度、中島宏樹弁護士に伺ってみた。
早速であるが、フォロワー数が多い人が、犯罪行為となるリツイートをした場合、罪の重さに影響するのだろうか。
「フォロワーの数が多いと、それだけ、リツイートを目にする人が増え、また、さらにリツイートされる可能性が大きくなり、被害が拡大していく傾向があります」(中島宏樹弁護士)
「したがって、悪い情状に該当するものとして、罪を重くする要素の一つとなると思います」(中島宏樹弁護士)
確かに単純に考えて、フォロワー数が多ければ多いほどそのリツイートが、更にリツイートされていく可能性は高い。その結果、中島宏樹弁護士が言うように被害が拡大することは否定できない。
ツイッターは原則として、誰もが閲覧できる状態ではある。中には鍵アカウントと言って、許可されたユーザーしか閲覧することができないアカウントも存在するため、どういった状況下でのリツイートかも重要だろう。
しかしそれとは別に、リツイートによる被害規模の拡大は、少なからず罪の重さに影響するということだ。
勿論、決定の一要素であることも忘れてはならない。つまりこれ以外の大切な要素も存在しており、総合的に判断されることになる。
最も大事なことは、そもそも犯罪行為となるリツイートをしないことであることは言うまでもない。