法人税法上、役員給与は原則として毎月同額でなければ経費にならないとされていますが、その例外としてあらかじめ賞与として支給する金額を届け出たうえで、その通りに支給すれば経費になるという制度(事前確定届出給与)があります。
この税制上の仕組みをうまく活用して、社会保険料を削減するスキームがあると言われています。具体的には、毎月もらう報酬を低くして、低くした金額を補てんするだけの賞与をもらう、というスキームです。
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扶養する親族がいれば、所得税の計算上、扶養控除という所得控除が認められます。この扶養控除の対象となる親族は、日本人に限定されておらず、例えば外国に子息を残して日本に単身赴任したのであれば、その外国に住む子息についても、原則として扶養控除が認められます。
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近年、書面添付制度が注目されています。書面添付制度とは、税理士がきちんと会社の申告内容をチェックしている、という書面を申告書に添付した場合、税務調査に先立って税理士に意見を聞き、その意見で問題が解決するのであれば税務調査が実施されない、という制度です。このため、使い方によっては税務調査がなくなる、という可能性があるわけで、税理士会や税務署はその利用を後押ししています。
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税務調査対策の鉄則として、必要以上の情報を出さない、というものがあります。しゃべりすぎた、資料を出しすぎたために、税務署から間違い発見のきっかけを掴まれる、という話は枚挙にいとまがありません。このため、聞かれたこと以上のことは答えない、見せろと言われた資料以外の資料は見せない、という対応が必要になりますが、その際押さえたいのは、あらかじめ、税務署は確認する資料を通知しなければならない、ということです。
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国税庁の統計「法人税等の調査事績の概要」によると、平成25年度において、税務調査が行われた件数のうち、何らかの間違い(非違)があった件数は、概ね72.5%と計算できます。会社の税金計算は、プロである税理士が行うことが通例ですが、7割超も税金の計算を間違えていることになるわけで、プロに依頼しているのになぜ、という印象があります。これは、ひとえに税理士の税務調査対応がうまくないことが原因です。
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企業の不祥事として、粉飾決算がリポートされることがあります。粉飾決算は、ありもしない在庫を上乗せするなどして、利益を大きくする決算ですが、税務調査ではこの粉飾決算は基本的に無視されます。具体的には、粉飾がなかった場合の本当の利益に対して税金をかけるのではなく、粉飾決算によって大きく計上した利益が税金計算の基礎となる利益として、その利益を前提に税務署は税金をかけることとしているのです。
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驚かれる方も多いところですが、税務調査は会社以外の場所で受けても問題がありません。法律上、あくまでも原則的に納税地である会社で行うことにはなっていますが、相応の理由があれば変更できることにもなっていますので、「会社が手狭だから」「会議等で忙しいため、税務調査が入ると負担が大きい」といった理由で。円滑に税務調査を実施できるどこか別の場所で税務調査を実施してもらうことが可能です。
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法人税と異なる消費税の特色として、還付申告になりやすいというポイントがあります。消費税は、設備投資を行ったり、はたまた消費税が優遇されると言われる輸出取引を行ったりする場合、往々にして還付申告となります。このような場合、支払った消費税が売上に対する消費税よりも大きくなることがあるため、その売上に対する消費税を超える部分の消費税が還付されることになります。
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先般、閣議決定された平成27年度税制改正大綱によると、2018年から非居住者口座についての自動的情報交換がスタートする旨が定められています。自動的情報交換とは、諸外国との租税条約に基づく情報の提供をいい、この制度によって、例えば外国に預金を持っていらっしゃる方の預金情報が、日本の国税庁に自動的に連絡されることになります。
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最近、税理士の中で大きな話題となっているのは、前回のトステムの事例や、合理性のないM&Aを行って税逃れをしたと国税が判断した、ヤフーの事例など、従来は考え難かった課税処分が増えていることです。これらの課税処分は、法律的には問題がなくても、国税がやりすぎと判断した節税を否認できる、という規定に基づいて行われたものですが、この規定はその内容が税理士でもよく分からないことがあって、近年はあまり使われませんでした。しかし、それが最近は増えているのです。これだけ聞くと、国税が最近は非常に高圧的になったとお考えの方も多いと思いますが、このような処分が増えた理由はそれだけではありません。
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税務職員のほとんどは、税法を理解していないにもかかわらず、税法の専門家であるように振る舞って税務調査をしていますが、このような税務調査が行われても大きな問題にならないのは、各税務署には「審理担当者」という税法の番人がいるからです。彼らは、税務職員であるにもかかわらず、非常に優れた税法知識をもっています。
審理担当者は、難しい税法の質問に対応したり、税務調査の結果調査官の処理が正しいかをチェックしたりする仕事をしています。このため、法律の適用を間違える、といった事態が原則としてないように、税務署は措置しています。
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今月8日の報道によると、旧トステムの創業者の長女が相続財産について約110億円もの申告漏れを東京国税局から指摘された模様です。これだけ聞くと、悪質なことをやった、という印象がありますが、その背景には評価通達6項というとんでもない武器を国税が行使した、という事情があります。
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税務調査において、無予告調査と言われる調査があります。これは、税務調査の連絡をした結果、資料を破棄されるといった恐れがある税務調査先に対し、連絡をせずいきなり調査する、いわゆるガサ入れの税務調査をいいます。この税務調査ですが、面白いことに、納税者が許可をしなければ実施できない、という制約があります。このため、忙しいので日を改めて欲しい、と言えば、マルサが行うような税務調査でない限り、原則として延期することが可能なのです。
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三井住友銀行やダイエーなど、名だたる優良企業が、国税から巨額の印紙税の課税もれを指摘されるというニュースが近年新聞紙面を賑わせています。これらの企業でも間違いが大きい、と言えるのが印紙税ですが、それ以上に、印紙税調査に対する十分な対応が取れないことが、この巨額な印紙税の課税もれにつながっています。
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印紙を貼るべき契約書や領収書に、印紙を貼っていないような場合には、印紙税に代えてそのペナルティとして3倍の過怠税がかかります。例えば、200円の印紙を貼るべき領収書に印紙を貼っていなければ、600円の過怠税の納税を求められます。この過怠税ですが、「不納付事実申出書」を提出すると、3倍ではなく、1.1倍となるとされています。このため、先の例で行けば、この用紙を提出することで600円が220円になるのです。
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税務調査が終了する際、間違いが発見されると、調査官から「修正申告の提出が必要です」と指導を受けます。修正申告は、申告内容を修正する申告であるところ、実務上は修正申告をして税務調査が終了することになっています。
しかし、法律上、この修正申告をして税務調査を終える実務は例外的なものとされています。
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役員報酬のうち、不相当に高額な金額(過大役員報酬)は、経費にならないというルールがあります。役員は会社をある意味自由に運営できますから、たくさんの報酬をもらいながら法人税を節税する、といった事態がありますので、このようなルールが設けられています。このため、税務署から問題視されない役員報酬の適正額がいくらか、ということが実務上問題になります。
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税務調査の件数が過去最低を記録したこともあって、より効果的な税務調査を行うため、税務署は近年、さまざまなお尋ね文書を納税者に送付しています。お尋ね文書とは、申告書の内容に疑問があるような場合に送られる文書で、「~について回答してください」といった形で回答を求められます。
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11月18日に、医療法人「徳洲会」の徳田虎雄元理事長がグループの病院建設に当たって、ゼネコンから受け取ったリベート約1億円を税務申告していなかったことが分かり、熊本国税局は所得隠しと判断したようです。通常、税務調査で悪質な不正行為が見つかると、それに対する制裁として、重加算税という重たいペナルティーがかかると言われていますが、この件は悪質な不正行為を行っていると国税局は認定しているにもかかわらず、重加算税がかからなかったようです。不正行為を行っているのに、ペナルティーがかからないと聞くとおかしい気がしますが、その理由は何なのでしょうか?
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