契約書や領収書に貼る印紙は、印紙税という税金を納めるために貼るものです。印紙税も税金である以上、還付が認められることがあります。具体的には、以下の3つの場合です。
(1) 貼る必要のない文書に誤って印紙を貼った場合
→ 建物の賃貸借契約に印紙を貼った場合など
(2) 貼るべき金額を過大に貼った場合の、過大部分
→ 6万円の領収書に400円の印紙を貼った場合、200円で済むため差額の200円が還付されます
(3) 納税義務が成立する前の文書に印紙を貼った場合
→ 手渡す前の領収書に印紙を貼り、それを交付しなかった場合など
実務上、上記のいずれかに該当する場合には、税務署に印紙税過誤納確認申請書を提出することで、印紙税がお金で還付されます。(参照リンク)
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節税のためには、中古のベンツを買うといい、という話を耳にした方も多いと思います。中古のベンツを買うと節税になるのは、新品に比して早く経費にすることができるからです。
ベンツも固定資産ですので、その取得価額は、耐用年数にわたり、減価償却費として少しずつ経費とする必要があります。この耐用年数は法律で決まっていますが、新品の固定資産を前提としたものとなっていますので、中古の場合には、特例を使うことができます。
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テナントを借りて内装工事を行うことも多いと思いますが、この内装工事については、一時の経費にはならず、減価償却を行う必要があります。このような内装工事、すなわち造作については、それが建物に対して行われた場合、造作自体の種類、用途、使用材質などをもとに、償却できる年数を合理的に見積もることが原則ですが、実際に計算すると10年超に及ぶことが通例です。
しかしながら、借りている建物に対してした造作ですから、賃貸借契約を解除すれば、その造作は取り壊して返す必要があります。10年も同じテナントを借りることは多くはないと思われますので、所定の要件を満たす場合には、賃貸借契約の契約期間で償却することができるとされています。
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税務署には、業種別ないし初任者向けの、税務調査のマニュアルが多数あります。円滑な税務調査を実施するために作成しているものですので、このようなマニュアルが流出すると、それを悪用する納税者が当然に出てくると考えられます。このため、このようなマニュアルは原則として部外秘とされていますし、情報開示を請求しても、マスキングされてよくわからないことが通例です。
私自身、退官してから驚いたのですが、このようなマニュアルを税務署のOBが持ち出していることが非常に多いのです。
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税務調査の結果、間違いがあれば、修正申告書を提出するよう税務署から求められますが、この修正申告書を私は基本的に税務署に作ってもらうようお願いしています。その理由は、修正申告書は納税者が反省して提出するもの、とされているからです。
反省して提出するため、後日税務署の指導が誤っていたとしても、その不利益について文句を言うことはできません。基本的に、税務署の指導に従って出したもの、という証拠を残した方が都合がいいですから、敢えてこのようにしています。
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税務署から要請される取下書は、国税にとって非常に便利なツールです。申請書や申告書を提出した場合、それらを却下する場合、法律的には却下の処分や更正処分など、強硬的な処分が必要になります。これらの処分を行うとなると、非常に面倒な手続きが必要なりますので、税務署はそうならないよう、取下書の提出を依頼することが非常に多いのです。
このように、自由に取下げができるなら都合がいいですが、国税は、自己に都合がいいときは取下げを認め、そうでないときは取下げを認めないという考え方を持っています。法律的には取下げはできないのが原則ですから、法律を都合よく使っている、と考えられます。
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税務署が税務調査に入る前に、自主的に修正申告を提出して間違いを是正すれば、ペナルティーに当たる加算税はかかりません。このため、税務調査の連絡を受けてから、実際に税務調査に入る前までに申告の内容を見直して、誤りがあれば修正申告書を提出すべきと言われています。
しかし、加算税を取れないと、国税としては面白くないからでしょうか、最近の税務調査では、税務調査に入る前に出した修正申告書を取り下げて下さい、といった指導がなされることが多いようです。
このような指導に従ってしまうと、修正申告書を提出した事実がなくなってしまいますから、原則の通り加算税は課税され、大きな不利益を被ってしまいます。
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日本に住所がない非居住者や外国の法人にお金を払う場合、源泉徴収の対象になることが多いため注意が必要です。特に、ミスが多いものとして以下の二つがあります。
(1)不動産の賃貸料
(2)不動産の売買代金
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一般の方にとっては、なかなか理解しがたい話なのですが、税務署の担当部署によっては、税務調査について「引くに引けない」というプライドがあります。例えば、悪名高き資料調査課であれば、何らかの不正取引を把握する必要はあると考えられていますし、優先的に大きな会社を調査できる特官部門の調査であれば、何らかの間違いを発見してしかるべき、といった風潮があります。
税務署においては、税務調査能力と出世は基本的には比例しません。しかし、特官部門など大きな法人を調査する部署や、資料調査課など不正が多いと想定される法人を調査する部署については、相対的に税務調査能力が高い職員が配置されると言われています。このため、これらの部署に配属される調査官は、他の職員よりも税務調査能力に優れている、と自覚していることが通例です。
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前回も申し上げた通り、電子商取引の消費税が改正されましたが、この改正に伴ってリバースチャージ方式や登録国外事業者制度が作られています。これらは、外国企業が日本に対して電子商取引のサービスを行う場合について適用される制度で、BtoB取引であればリバースチャージ方式、BtoC取引であれば、登録国外事業者制度が適用されます。
なお、BtoB取引とBtoC取引の区分は、契約の内容などから決まりますので、会社でコンテンツをダウンロードしても、BtoC取引になることもありますから、両方のルールを押さえておく必要があります。
※対象となる電子商取引の一例:リスティング広告、ネット経由での音楽やPDFなどのダウンロード、ネット経由でのスカイプ英会話などのコンサルサービス
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10月1日から、以下のような電子商取引に対する消費税の取扱いが大きく改正されています。従来、インターネットを活用したコンテンツのダウンロードサービスなどは、サービスを提供する側が日本に住所等があるか、をベースに課税を考えていたのですが、改正によりサービスの提供を受ける側が日本に住所等があるかをベースに消費税を考えることになります。
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法人税は事業年度ごとにかかりますので、たまたま大口案件が決まったなど、平常の事業年度とは異なり、ある事業年度だけたまたま大きな利益が出てしまうことがあります。決算日間近であればあるほど、節税は難しくなりますので、このような場合には節税が間に合わない、といった困った事態が生じます。決算間近でも使える節税として、決算賞与があります。
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前回、相続時精算課税のメリットとして、価格が固定されることを申しました。この意味ですが、相続時精算課税の適用を受けて、相続税の課税財産に加算される金額は、贈与財産の贈与時点の時価となる、ということです。
具体例として、贈与時の時価が100万円の株式を相続時精算課税で子供に贈与した場合を考えてみましょう。この株式は、贈与時点では100万円ですが、大きく値上がりし、相続時には1,000万円になったとします。相続時精算課税の結果、相続税の課税財産に加算される金額は、相続時の時価1,000万円ではなく、贈与時の時価である100万円となります。
この点を踏まえると、将来値上がりが見込まれる財産は、相続時精算課税を使うことで安く子供に移転することが可能になります。暦年課税では、一度に財産を移転することは難しいですが、相続時精算課税であれば、2,500万円まで無税で移転することができます。
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贈与税は、原則として贈与を受けた金額から課税最低限である110万円を差し引いて計算されますが、贈与税の税率は受領した財産の金額に応じて大きくなります(累進課税)。このため、生前に多額の贈与は難しいといわれますが、この点を踏まえ2,500万円まで非課税で贈与できるという相続時精算課税を選択することができます。
なお、相続時精算課税ではない通常の贈与税の申告については、暦年課税と言われます。
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使用者には、労働者に対して指揮命令権を持つ。労働者は、それに従うことで使用者から賃金が支払われることになっている。この成り立ちが労働契約の基本となっているが、業務命令の中には正当な業務命令とそうでない業務命令が存在する。
業務命令が不当な場合、当然ではあるが、従う必要はない。では具体的に従うべき業務命令とそうでない業務命令の境界線とはなんだろうか。
今回は出向や転勤、配置転換などを求められた場合、それを拒否したら解雇となるかどうかを加塚裕師弁護士に伺った。
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税務調査で非常に多く問題になる論点として、寄附金と言われるものがあります。寄附金は、対価性のない支出、すなわち支出しても見返りがない支出をいうこととされています。法人税の世界では、見返りがないという点を踏まえ、寄附金には経費とすることができる限度額を定めています。
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